「逃げ場は、最初から無かった」 ――2026年1月・パキスタン巨大商業施設火災が暴いた“防火管理という名の空白”――

その建物は、人を殺す準備が整っていた。
火が出た瞬間ではない。
火が出る“ずっと前から”だ。
2026年1月、パキスタン最大都市カラチ。
4階建て・約1200店舗がひしめくショッピングモール「Gul Plaza」は、
一晩で巨大な棺桶に変わった。

死者6名。
行方不明者は50名以上とも言われた。
黒煙に包まれ、崩れ落ちる建物。
叫び声、熱、酸素の欠乏――
これは災害ではない。人災だ。
■ 火災の直接原因は「電気のショート」
だが、本当の原因はそこじゃない
報道ではこう語られた。
「電気配線のショートが原因の可能性」
――聞き飽きた言葉だ。
だが、私は断言する。
ショートは“引き金”に過ぎない。
人を殺したのは、防火管理の不在だ。
・老朽化した配線
・無秩序に増設された電気設備
・可燃物だらけのテナント構成
・機能しない消火設備
・形だけの避難経路
・誰も把握していない収容人数
すべてが揃って、ようやくこの惨事は起きた。
■ 「消防が来れば助かる」は、幻想だ
火災発生から数時間、
消防は懸命に放水を続けた。
だが――
建物内部の状況を、誰も把握していなかった。
・どこに危険物があるのか
・どこがシャッターで閉ざされているのか
・どの階に何人いる可能性があるのか
防火管理台帳は、存在していなかったか、死んでいた。
結果、
消防は“見えない迷宮”に突入することになった。
■ 防火管理とは「書類」ではない―それは“生きたシステム”だ
日本でも、世界でも、同じだ。
✔ 防火管理者の名義だけある
✔ 避難訓練は「やったことにしている」
✔ 点検報告書は業者任せで読まれていない
✔ テナントの勝手な改修を誰も止めない
この瞬間、防火管理は死んでいる。
Gul Plazaは、
まさにその「死んだ防火管理」の完成形だった。
■ なぜ、世界中で同じ火災が繰り返されるのか
答えは単純だ。
防火管理を“片手間の業務”にしているからだ。
本来、防火管理とは
・建物構造
・設備
・人の動き
・テナント運営
・時間帯ごとのリスク
これらを常に更新し続ける専門業務だ。
それを――
「忙しいから」
「今まで大丈夫だったから」
「書類はあるから」
その油断が、人を殺す。
■ だから私は、はっきり言う防火管理は「業務委託」せよ
これは営業トークではない。
警告だ。
🔴 防火管理を業務委託する意味
-
第三者の目で“危険”を見つけられる
-
オーナーや管理者の忖度が入らない
-
法令・設備・運用を横断的にチェックできる
-
訓練・点検・改善が“継続”する
人は慣れる。プロは疑う。
Gul Plazaに、
本物の防火管理者が一人でも関わっていたら――
この火災は、ここまで拡大しただろうか?
私は、しなかったと断言する。
■ 最後に:あなたの建物は、本当に大丈夫か
このブログを読んでいるあなたへ。
🔥 その建物、
🔥 火が出た瞬間「人を逃がす設計」になっていますか?
🔥 防火管理者の名前、
🔥 今すぐ答えられますか?
🔥 避難訓練、
🔥 最後に“本気”でやったのはいつですか?
Gul Plazaは、特別な建物ではない。
だからこそ、恐ろしい。
あなたの会社に防火管理者がいないなら、今すぐプロに助けを求めてください。
取り返しがつかなくなる前に。
👉 防火管理の駆け込み寺:info@bosai-vita.jp
ショート(短絡)とは何か?
本来つながってはいけない電線同士が直接触れること。
その瞬間――
✔ 電流が一気に流れ
✔ 温度は数百度〜千度近くまで上昇
✔ 火花(スパーク)が発生
火は“音もなく”生まれる。