12,500軒の命がいま、炎とガスの闇に飲まれた — 山口・宇部市 “ガス漏れ大災害”の恐怖

🔥 何が起きたのか ― 想像を絶するガス漏れと連鎖火災

• 2025年12月4日未明、宇部市では市内全域に近い広範囲で、ガス漏れが一斉に発生した。原因とされるのは、ガス供給の「減圧装置(ガバナ)」の異常とみられている。
高圧のガスがそのまま家庭に送られた可能性があり、「元栓を閉めたのに漏れ続ける」「警報機が鳴りやまない」といった通報が200件近くに及んだ。
• 結果として、少なくとも17〜22件もの火災が発生。ガスコンロをひねっただけで、通常の数十倍となる炎が一気に吹き上がり、キッチンや食器棚、壁などが焦げ落ちた。ある住民は「30〜50センチの炎」が吹き上がったと証言。
• 火は一瞬で広がり、集合住宅や飲食店、一般家庭の台所が次々と焼け落ちた。毛布や水をかけても消えず、最終的には元栓そのものを遮断するしかなかったという。

🏠 街全体が止まった ― 12,500世帯に及ぶ供給停止と生活の断絶

• この事故を受けて、供給を行っていた山口合同ガスは、宇部市内およそ 12,500世帯 に対しガスの供給を即時停止。復旧の見通しは未定だ。
給食を作るガスも止まり、小学校では「非常用のカレー」でしのぐ対応を余儀なくされた。入浴施設や飲食店も営業停止、寒い冬の夜、暖をとる手段さえ断たれた住民が大勢いた。
湯も、火も、料理の匂いも──日常の「当たり前」が一瞬で消えたのだ。

⚠️ 防火管理者として見逃せない教訓 ― なぜ防ぎきれなかったのか

問題の根幹は「ガバナ(減圧装置)の異常」。本来、工場から高圧で送られてきたガスは家庭用に安全な圧力まで落とされなければならない。ところがその調整が失敗し、異常な高圧ガスがそのまま住宅に供給された。
• しかも、異常が起きた機器は45年前に設置されたものだという。古い設備を継続使用するリスクが現実のものとなった。
点検は「今年2月」に行われ、「異常なし」と判断されていた。しかし、その後わずか数か月で重大事故に至った。これが意味するもの――「点検だけ」で安心してはならない。老朽化した設備には、点検では見抜けない“潜む危険”があるということだ。

💔 被災者の声 ― “安心”が一瞬で灰燼に

「火をつけたら、元栓のところから火が出た…毛布をかけても消えず、水をかけても火は収まらなかった」

「お湯も出ない、水しか使えない。冬なのに、暖房も使えず、夜はどうやって過ごせば…」

その言葉からは、怒りと恐怖と、そして「二度と同じことを繰り返してはならない」という決意がにじみ出ていた。

🔎防火管理者”として叫ぶ、「今、動かねば」

この事故は、単なる“ガス漏れ”ではない。──
それは、防火・防災の甘さが“生活そのもの”を一瞬で奪う恐怖の予兆だ。
• 古く、ぼろくなった設備は「いつか壊れる」。点検は必ずしも安全を保証しない。
• 一度の異常が、家庭の台所を“火の地獄”に変える。家族の命と暮らしを奪う。
• 「安心」は幻想。それを守るのは、不断の点検と万全の管理体制だけだ。

──もし私が「世界一の防火管理者」なら。今この瞬間、宇部と同じようなシステムをもつすべての都市・施設へ警鐘を鳴らす。ガス管、減圧装置、配管システムの全面診断。老朽化設備の即時交換。監視システムの強化と、万一の時の対応マニュアルの徹底。

**「ほんの小さな異常を放置したら、取り返しのつかない地獄になる」**──その現実を、今一度、私たちは直視すべきだ。

 

あなたの会社に防火管理者がいないなら、今すぐプロに助けを求めてください。
取り返しがつかなくなる前に。
👉 防火管理の駆け込み寺:info@bosai-vita.jp

*レスキュー役立つ豆知識

ガス漏れは“火が付いてから”じゃ遅い

ガス火災で一番怖いのは、
**爆発(フラッシュオーバー)**です。

ガスが空気と混ざって適正濃度になると、
ほんの火花で建物が吹き飛びます。

 

 

 

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