【連休は“火が笑う日”】――誰もいない会社で燃え上がる“見落とし”

連休は、本来なら心が解ける時間だ。
しかし、防火管理の視点に立てば――最も危険な日でもある。
なぜか。
「誰も見ていない」その時間が、火にとっては最高のチャンスだからだ。
火災はドラマやニュースの中だけの出来事ではない。
現場は、もっと静かで、もっと残酷だ。
“煙が上がっても、誰も気づかない”
それだけで、建物は負ける。

■ 実際に起きたこと
ある中小企業では、連休中にごく小さなショートが発生した。
社員がいれば、水をかけるまでもなく防げた程度のもの。
しかし、気づいたのは 3日後。
建物の半分は黒く焼け、事務所は再起不能。
復旧には数千万。
忘れられないのは、社長が言った一言だ。
「火事は“他人の悲劇”だと思っていた。」
この言葉に、すべてが集約されている。
■ 連休前に“必ず”確認すべき3つ
① 電源は本当に落ちているか
・待機電力のままの複合機
・充電器に差しっぱなしのケーブル
・暖房器具の「消したつもり」
→ 全て火災原因として実例あり
② 可燃物が機器の周囲に寄っていないか
・段ボール
・布
・書類
→ “燃えやすいものが近くにある”だけで火は一気に走る
③ 責任者は“自分の目で”確認したか
→ 「任せた」は責任ではない
■ 経営者にしかできない防火管理とは
防火は、ルールではなく決断だ。
社員は「やれ」と言われたことはやる。
だが、会社を守る覚悟は社長にしか持てない。
あなたが点検表にサインする行為は、
ただの事務手続きなんかじゃない。
**“会社と社員の命に名前を書くこと”**だ。
■ 最後に
連休は、火にとって 「人がいない時間」。
だからこそ、火は待っている。
今こうして読み終えた、この瞬間が動くチャンスだ。
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コンセントを抜く
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可燃物を離す
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責任者が最終確認する
たった1分で会社が守られる。
「火は、あなたが油断した日にやってくる。」
防火管理者のなり手がいない、防火管理者を専門家に任せたいという方はいらっしゃいませんか。
*レスキュー役立つ豆知識
10秒の迷いが致命傷→ 火災時は判断が遅れた人から危険に巻き込まれる。