「逃げ遅れた母子」――地震火災で繰り返される悲劇を防ぐために

震度6強。
大きな揺れでビルの中は大混乱。
母親が幼い子供を抱え、必死に出口を探します。

だが、非常口は物でふさがれ、誰も誘導する人はいない。
煙が回り込み、咳き込む母子の姿が――。

これはフィクションではありません。実際に起きた事例の一つです。

 

防火管理者がいなかったビル

火災報知器は鳴っていたのに、誰も「どこへ逃げればいいか」を伝えられなかった。
避難経路が確保されていないまま、住人や客は迷い、炎と煙に追い詰められました。

結果、数名が逃げ遅れて犠牲となりました。

防火管理者がいたビルの対照的な事例

同じ震度の揺れに襲われた別のビル。
防火管理者が即座にマイクで「非常階段へ!右手の出口を使って!」と指示。
照明が落ち、暗闇の中でも声を頼りに避難が進み、全員が無事でした。

たった一人の存在が「全員生還」と「犠牲者発生」を分けた」のです。

あなたに問いかけたいこと

もし今、あなたの大切な人がそのビルにいたら?
「防火管理者がいない」という理由で、命を失ってもいいのですか?

 

*レスキュー役立つ豆知識
 火災はたった3分で部屋を飲み込む。小さな炎も、3分で部屋全体が炎に包まれることがある。逃げる猶予は「ほんの数分」。

 

 

 

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